(株)ウエノフードテックの保存料「メッキンス」と保存料製剤「ネオメッキンス」が、2025年2月以降に終売予定となっています。
この情報は同社からユーザーに向けた終売のお知らせとし2024年2月に告知され、1年以上の継続販売が見込まれるとしています。(別添を参照ください)

これらの保存料はパラオキシ安息香酸類を主成分としており、他の供給メーカーは無いと思われます。
そのため業界では新たな供給メーカーを探す努力を続けていますが、新たな供給メーカーが見つからない場合は代替として安息香酸ナトリウムの使用が考えられます。
しかし、安息香酸ナトリウムはpH5.0以上では保存効果が低下するため、混合方式のしょうゆ、たまり、しろしょうゆ、全窒素分が1.25より低いしょうゆなどでは防黴効力が不足するため、使用が難しいとされています。(引用元:「醤油の科学と技術」日本醸造協会)
保存料を安息香酸ナトリウムに変更する場合、ラベルの表示も「保存料(パラオキシ安息香酸)」から「保存料(安息香酸Na)」にラベルの記載変更が必要です。
さらに、新たな供給が得られない場合は実質的に使用できる保存料が安息香酸ナトリウムのみとなるため、厚生労働省に対して新たにしょうゆに適した保存料の追加を求める働きかけが必要です。
他にも、保存効果は落ちますがエタノールやビタミンB1製剤などの日持ち向上剤への切り替えも検討されていますが、この場合もラベルの記載変更が必要です。

この件に関してお困りの場合は、醤油技術センター・松本秀樹までご連絡ください。
株式会社ウエノフードテクノ 保存料「メッキンス」保存料製剤「ネオメッキンス」終売のお知らせ